こんにちは。管理人のPONです。
30代のIT企業勤めのサラリーマンです。
就職活動をしていて、Sierと呼ばれる企業と出会ってしまったあなた。
Sierって言葉を探してこのページにたどり着いたあなたに、ざっくりと各職種のしていることをお伝えできればと思います。
このページは「システムエンジニア編」です。
Contents
Sierのシステムエンジニア(SE)とは
システムエンジニア(SE)という言葉はとても広いです。
Sierで働いている人でも、明確に何がSEなのかわからないような状態です。
会社によっても考え方が違いますし、会社の規模によっては一人でいくつものエンジニア業務をしないといけません。
大きな会社であれば、ある特定の物だけしかしないSEもいたります。
ネット上で、「大企業のSEが使えねぇ」と言われる所以は、特定のものだけしかわからず、システム全体を見ることができないからだったりもします。
SEという言葉はかなりフワッとしているのですが、Sier業界で働いている私が何となくSE像ってどんなものかまとめてみます。
就職サイトに書いてある情報も間違っていないですけど、一番最初の大きなくくりが無くて、これだと会社選びを間違いそうなので、まずは大分類でシステムエンジニアの種類を2つで捉えてもらうといいと思います。
「インフラ系エンジニア」「開発系エンジニア」の2つです。
インフラ系システムエンジニア
私はSier業界に入るまで、ITインフラって今ひとつよくわかっていませんでした。
インフラって「電気とかガス」じゃないの?ってイメージでしたが、まぁ似たような意味ですね。
あって当たり前の物がインフラと呼ばれます。
会社のIT機器だと、PCとかインターネットとかがインフラにあたります。
家でのIT機器と違うのは、会社ではイントラネットと呼ばれる会社独自のシステムがあります。
そのイントラネットを支えるのが、Sierのインフラ系SE達です。
インフラ関係のエンジニアがどんなことをしているのかってのが、よく就職サイトに書いてあるエンジニア職種です。
プロジェクトマネージャ(PM)
プロジェクトのとりまとめをします。
一番大変だけど、一番お金を貰えて、一番転職に有利です。
才能も必要ですが、気合が必要でもあります。
インフラエンジニアのプロジェクトマネージャは、インフラエンジニアとしての経験が少なくてもできることがあります。手で作るのではなく、頭や口で作るというイメージが近いかな。
ある程度大きなプロジェクトをする場合の納期だったり、人の動きだったり、お金だったりを取り仕切るためのエンジニアがプロジェクトマネージャです。書いて字のごとくエンジニアの中のマネージャ的役割です。
必要なスキルセットは多いですが、意外とボンクラが多いのがこのPMという職種でもあります。
技術的に深いことを知らなくてもできたり、人のせいにできたりもするので、ホントに当たり外れが大きいというか(これは愚痴)、スゴイ人は超絶的にすごいけど、すごくない人はとても酷い感じです。
IT機器のオペレーションが簡単になったので、PMという職種はとても需要が高くなっています。
■具体的にする業務
・お客様要件の確認(社内外の打ち合わせ)
・エンジニアリソース確保(社内SE、協力会社SE)
・ドキュメント整理(要件定義書、システム構成図等)
■必要スキルセット
・全体を見る力
・人の話を聴く力(相手の話の本質を捉える力)
・スケジュール能力(先のことまで考える力)
・リソース把握能力(他人の力量を見る力)
・リソース管理能力(他人を動かす力)
・広く浅いIT知識
・自分で調べる力
・最終的な責任を自分でとる覚悟
■向いている人
・責任感がある。
・新しいこと好き
・自分でなんでも決めたい
プロダクトエンジニア
サーバエンジニア、ネットワークエンジニア、セキュリティエンジニアとか製品に紐付いたエンジニアです。
サーバエンジニアだと、サーバ本体やストレージの構成を考えたり、OS(Windows,Linux)、ミドルウェア(仮想化ソフト)くらいまでの設計・設定が対象です。
大きな会社だと、Windowsだけの部署、仮想化ソフトだけの部署で別れたりすることもあります。
ネットワークエンジニアだと、客先要件に合わせた機器選定、ネットワークをどのように繋げるのかの設計・設定が対象です。
メーカによってコマンドが違ったり、できる機能があったり無かったり、メーカでもバージョンによって機能があったり無かったりを体験します。
デファクトスタンダードはCiscoですので、Ciscoが出来れば飯を食える職種でもあります。
セキュリティエンジニアだと、サーバのセキュリティなり、クライアントのセキュリティが対象です。
対象範囲がすごく増えていっている職種です。
■具体的にする業務
・案件要件の確認(主に営業やPM、たまにお客様との打ち合わせ)
・設計・構築(要件仕様をどうやって実現するか考える)
・ドキュメント作成(基本設計・詳細設計・パラメータ・コンフィグ)
■必要スキルセット
・要件通りに設計・構築する力
・スケジュール能力(複数案件を調整する力)
・メーカや社内での聞き先を作る力
・それなりに深いプロダクト知識
・自分で調べる力
■向いている人
・ひとつのことに集中したい
・調べることが好き
・決められていることをしたい
カスタマーエンジニア・運用エンジニア
システムを作ったり、システムを考える人々ではありません。
失礼な言い方をするとマンパワー的な人々です。大事な職種ですが、替えが効くと言えば替えが効く職種でもあります。
AIに取って変わられるとか言われていますが、たぶん最後まで残り続ける職種でもあると思います。
カスタマーエンジニアは暑い中スーツで移動して、お客様のサーバルームやオフィスに設置された機械の修理や機械の設置をします。
故障した機械を直しに行くので、理不尽に怒られたりもしますが、逆にただ機械を交換しただけなのに、めちゃくちゃ喜ばれたりと、お客様と話すことがとても少ないにも関わらず、お客様の感情を思い切り味わうことができる職種です。
運用エンジニアはデータセンター等で、サーバ・ネットワークの運用監視をし、機器が故障したら直したり、計画的な機器の入れ替え作業などをします。
カスタマーエンジニア・運用エンジニアは24時間365日のシフト勤務であることが多いです。地方拠点だと平日9−17時とかもありますが、夜中に呼ばれることもあります。
またクーラーが効きすぎている、乾いたサーバルームでの作業もあったり、風邪を引かないよう戦ったりする職種でもあります。時には個人のお宅に機械を直しに行ったりもします。
■具体的にする業務
・機器の設置・動作テスト(マニュアル・手順書あり)
・機器の点検(マニュアル・手順書あり)
■必要スキルセット
・マニュアル・手順書通りに作業する力
・そこそこのコミュニケーション能力(一般会話ができればOK)
・昼夜問わず働ける
■向いている人
・シフト勤務OK
・決められていることをしたい
・同じことの繰り返しでも飽きない
開発系エンジニア
何となくSier業界のSEってこちらのイメージかと思います。
プロジェクトマネージャ(PM)
プロジェクトのとりまとめ係です。
プログラマーとしてある程度経験を積んだ人がなります。
一番大変だけど、一番お金を貰えて、一番転職に有利です。
才能も必要ですが、気合が必要でもあります。
何よりも要件を固めることが仕事です。この要件をまとめられないと大赤字のお客様もSierもシステム使う人もみんな困る大失敗プロジェクトになります。
日本でいちばん有名なのは「みずほシステム炎上」でしょうね。
■具体的にする業務
・お客様要件の確認(社内外の打ち合わせ)
・エンジニアリソース確保(社内SE、協力会社SE)
・ドキュメント整理(要件定義書、システム構成図等)
■必要スキルセット
・全体を見る力
・人の話を聴く力(相手の話の本質を捉える力)
・スケジュール能力(先のことまで考える力)
・リソース把握能力(他人の力量を見る力)
・リソース管理能力(他人を動かす力)
・広く浅いIT知識
・自分で調べる力
・最終的な責任を自分でとる覚悟
■向いている人
・責任感がある。
・新しいこと好き
・自分でなんでも決めたい
アプリケーションエンジニア
世間一般が想像するプログラマーです。
生粋のプログラマーというのも中々いないような気もしますので、SEというくくりにしてしまいます。
一からシステムを作る場合もありますし、パッケージ製品のカスタマイズという場合もあります。
一からシステムを作る場合は、開発言語のJavaとかPythonとかRubyとか使ってシステムを作ります。
パッケージ製品のカスタマイズだと例えばマイクロソフトの「エクセル」でマクロを組んだだけとか、市販の会計ソフトを使いやすいシステムにしたりします。
■具体的にする業務
・要件に合わせてプログラムを書く
・ドキュメント作成(設計書、使用マニュアル)
■必要スキルセット
・開発言語を使える
・開発言語を調べられる
・そこそこのコミュニケーション能力(一般会話ができればOK)
・昼夜問わず働ける(納期前は徹夜もあるよ)
■向いている人
・1日中机に座っていられる(ずっとPCのモニタ見てても大丈夫)
・開発言語の勉強を少しくらいならしてもいい(多少の向上心)
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