「やってはいけないことから潰すようになった。」by菊池涼介
日本人で1番守備がうまい男。そんな器用な男はバントの数も多い。
セ・リーグでは5年連続の犠打数を記録。
3割打てば讃えられる打撃と違い、守備もバントも成功して讃えられるより失敗しての批判が多い。
失敗出来ないというプレッシャーの中、成果を残し続けることが出来ているのは、理想を追い求めすぎないことである。
打撃でも守備でも自分自身を追い込まないようにしているのが、プレッシャーに打ち勝つ秘訣である。
若い頃は理想のバントである、しっかり球の勢いを殺して、守備がいないところに転がす教科書通りを目指していた。
そんな理想のバントをしようと思う、絶対にバントを決めようと思うと力んでしまう。そして無駄な力みは失敗へと繋がる。
だが今は「100パーセント成功は無理。アウトになったら仕方ない」と割り切って考えている。
走者の足が早ければ、守備が下手な選手であれば、ただ転がせばいいと割り切る。
絶対にしてはいけないのは、走者の無駄死にやダブルプレーである。
つまり空振りや小フライがNGである。
やってはいけないことだけ考えることで、考えをシンプルにすることができる。
当てる、転がす。それでダメなら諦める。
人は自分がどうしたいのかという理想を求めてしまう。その結果ハードルが高く自分を追い詰めてしまう。
失敗をしないためには、理想の姿ではなく最低限を考え行動のハードルを低くすることである。
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