「盗塁で最も重要なのは観察力」by辰己涼介
ルーキーイヤーから楽天の守備の人ポジションをゲットした辰己涼介。
2年目シーズンの現時点でも、まだまだ守備の人からは脱却し切れていないが、守備のうまさと面白さ、そして物応じしない性格には定評がある。
2020年シーズン楽天の好調を支える、走塁意識についての一言がタメになるなと思った。
楽天では2020年に監督に就任した三木により走塁への意識改革が行われた。
盗塁については、盗塁に必要な要素を7つに細分化した。
「構え」「リード」「帰塁」「スタート」「走路」「スライディング」「中間走」
物事を細分化するのはとても重要。
我々人間というのは何となく行動することが多いが、行動というのは実は多くの要素からできている。
行動を細分化し一つ一つの些細なことを意識することで気づきが生まれ、劇的に改善することがある。
盗塁について、一つ一つの項目を認識し辰己涼介が気づいたことはテクニックだけではなかった。
それはテクニックをうまく使うために必要なこと。
物事を色々な視点で幅広く、自分自身で状況を確認するための観察力であった。
人は経験を積むと、過去の経験やテクニックに頼りがちになる。
しかし、過去の経験やテクニックは突然崩れることもある。
野球の世界では、怪我をして一気に崩れてしまい、良い時のパフォーマンスに戻せず、そのまま引退ということだってある。
会社員だって、個人事業主だって、学生だって、主婦だって同じだ。
メインで扱っている商品が販売中止。メインの取引先が倒産。
過去の経験やテクニックだけに頼っているだけだと不慮の事故にとてもじゃないが対応出来ない。
入試のテスト形式が大きく変わることもある。
日照不足で野菜が高騰するだってある。
そう。
突然の出来事や大きな物事の変化には、何にも考えずに経験だけ、テクニックだけでは対応出来ないこともある。
些細な状況の変化、今後起こりそうなこと、関わっている人や世の中の一挙手一投足を気にすることで、トラブルや困難に負けず結果を残すことができる。
当選ながら経験もテクニックも成果を出すツールになる。
しかし、的確な状況判断と自分自身で考えて行動することこそが、経験とテクニックを最大限に活かす源となるのである。
日常というのは穏やかなように見えて、刻一刻と変化し続けている。
その変化に対応するためには、何よりも状況判断が大事である。
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