「便利は突き詰めると人間の思考をそぎ落とす」byマツコ・デラックス
歯に衣着せぬ語り口でメディア人気トップに君臨するマツコ・デラックス。
日本人のネガティブ感情の代弁者でもある。
便利さの代表と言えばスマートフォンと言っても過言ではない。
この小さな機械が世界を予想出来ないレベルの変革を10年足らずのとても短い時間でもたらした。
インターネット、スマートフォンの普及で世の中はとてつもない勢いで便利になった。
1人の人間が得ることができる情報量が爆発的に増えた。
情報量の増加は喜ばしいことだ。
過去の人の有益な知見を無料で覗き見ることができる。
自分自身の悩み、自分自身の行動選択に対する判断材料はネットの世界に大量に散らばっている。
だが判断材料として大きな影響を持つSNS、ブログ、youtubeといった新たなネットメディアは多くの人から考える力を奪い取っている。
これら新たなネットメディアの主役は個人だ。
SNS、ブログ、youtuberの人気者。つまりインフルエンサーと呼ばれる人々は、個人の成功体験や極端な思想を世に送り届けることも多い。
そして読者や視聴者は、多くを考えずインフルエンサーのサクセスストーリーを真似ることで自分も成功できると勘違いする。
心理学で言うところの同一視や同一化が起こってしまう。
同一化、同一視とは。。。
自分の尊敬する人や理想とする人の振舞いや特徴を真似て欲求を満たそうとすること。・ファッションモデルの服装を真似る
・憧れの上司の口癖を真似る
個人に焦点が当てられるネットメディアでは過度の同一視や、同一化が起こりやすいのである。
同一化、同一視は特に自分に自信の無い人程起こる。
つまり自信が、無い人程洗脳されてしまう。
自分自身に自信が無い人は自分の意見もないため簡単にコントロールされてしまう。
インフルエンサーの極端な発言に同調し不買運動をしたり、SNS上での多数派意見に同調しネットリンチに加わってしまう。
この新たなネットメディアの洗脳に立ち向かうには、自分自身で考え行動するしかない。
深く自分自身で考えるためには、ネットで収集した情報のコピーでの行動や発言といったアウトプットではいけない。
自分自身の意見に落とし込みアウトプットしようと思うことがこの洗脳から抜け出すための1歩である。
アウトプットが難しいようであれば、スマートフォンから離れ自分自身を見つめ直す時間を作るだけでも良いと思う。
便利さの代償は、考えることを忘れた空っぽの洗脳人間の増殖である。
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