IT企業勤めが思う、完全自動運転の山積みの課題。

こんにちは。管理人のPONです。

自動車の自動運転も自動ブレーキやクルーズコントロール等の補助的な機能が一般的になってきました。

日本だとスバルのアイサイトが自動運転の先駆けだったと思います。

実際アイサイト搭載のスバル車に乗るとかなり便利です。

特にクルーズコントロールは高速道路で法定速度にセットしておくだけで、アクセルを踏まなくても等速で走ってくれるので、ハンドル操作だけで運転ができます。

また、前を走行している車がスピードを落とすと車間距離を保つために適度に減速してくれるのでぶつかる心配もありません。

全部の車がクルーズコントロールで走ってくれれば渋滞もだいぶ改善するんじゃないだろうかと思います。

そんな便利な自動運転技術を体験すると、人は乗っているだけで目的地に運んでくれる完全自動運転が実現する日も近いのかなと思います。

ですが、まだ現段階では、いくつも課題もあるなーという状態です。

この課題を考えると、完全自動運転の普及というのは、まだまだだろうなと思います。

センサーが強烈な光に弱い

アイサイトだとステレオカメラを使って障害物等の周辺状況を把握しているので、強烈な光を受けるとアイサイト機能はストップして人間が運転する手動モードに戻ってしまいます。

特に太陽が低い位置から強烈に輝く西日は相性が悪く、毎回アイサイト機能がオフになってしまいます。

人間でも見える程度の西日を耐えれないのは、致命的ですね。

GPSでの捕捉は当然しますが、車間距離、障害物検知等に光センサーを使わないというのはあり得ない気がするので、センサーの光感度の微妙な調整が難しいです。

音波センサーなんかも使うと思いますが、点で捉えるのではなく、広範囲を面で捉えるのは、やはり光センサーだと思います。

またNECが先端をいっている顔認証システムの応用で、人物捕捉とか障害物検知とか「これは人です」「これは壁です」の判断は光センサー以外ではできないでしょう。

なので、光センサーのメリットを受けつつ、デメリットの強烈な光に弱いというデメリットを無くせるような調整、もしくは光センサーに頼らない技術がでてこないと完全自動運転は難しいのが現実です。

あとカーナビなんかで、方向感覚を担うジャイロはエレベータ式駐車場等で高速でグルグル回されると、人間と一緒で方向感覚を失い、全然関係ない方向にむかったりもします。

人間と違うのは、自分がおかしいことに気付かないということがあります。0と1で生きているので、とりあえず何かしらの答えを出してしまいます。

ソフトウェアや判断基準の共通化

AIは何でもできる、AI万能説みたいなものが世間一般では認識されいますが、大いなる間違いです。

現在AIの主流となっている機械学習は、仕事のわからないすごく指示通りに動けて、理解力が高く、不眠不休で働ける、新入社員に仕事を教えることと一緒です。

そのためAIは仕事を教えてくれた人の言うとおりに育ちます。意図しない育ち方をする点でも社員の新人教育と似たようなものな気がします。

その育った環境が違うAI通しだと、考え方や意見がぜんぜん違うわけです。

あるAIは「黄色信号は進む」、あるAIは「黄色信号は止まる」と判断します。このくらいの違いであれば、車間距離センサーとかで調整できる範囲だと思います。

ですが、踏切の手前で「あと1台進める」と判断するAIと「あと2台進める」と判断するAIがいると、踏切内に閉じ込められる車が出てきてしまう可能性があります。

また、踏切内に閉じ込められるといった緊急時への対応を事前にプログラムしておかないと、脱出することもせず、為す術無く列車と衝突してしまいます。

機械学習のAIにおいて、想定外という事象にはまったくもって反応ができないう点も問題です。

完全自動運転を支えるソフトウェアとしてのAIの共通化は必須で、同じことを考え、同じように行動させる必要があります。

ですが、このAIの共通化には埋められない大きな壁があります。世の中には完全自動運転を目論むメーカがたくさんあります。

先行しているのは言わずと知れた自動車メーカの、テスラ、アウディを初め、ITの分野からGoogleなんかもしていますね。

このメーカがすべて明日からテスラのAI技術を使いますとか絶対に言う訳はありませんし、世界有数の自動車メーカのトヨタやBMWが言うことを聞くとも思えません。

なので、ソフトウェアの共通化は叶えられることはないでしょう。

また判断基準については、国ごとで文化が違い、それこそ同じ国の中でも東京と大阪で文化が違うように地方によっても変わってくるので統一化はほぼ不可能です。

人間が全ての文化に対応し、順応しているわけではないですが、柔軟性という点であればAIよりも人間のほうが優れているので、AIに柔軟性を持たせるという点でも難しいですね。

事故の責任の所在

これが一番完全自動運転のネックになると思いますが、技術的ではなく、事故の責任という法律に依存する部分です。

たぶん、もう10数年で完全自動運転の自動車が、一部の運転がうまい人や特殊な場面を除き、大多数の人間が運転をする自動車よりも事故を減らせるようになると思います。

しかし、自動運転の車が事故を起こした場合、責任を所有者がもつのか、メーカが持つのか等の法律の整備は中々進まないと思います。

人が急に飛び出してきたというような事故が起きた状況なのか、ソフトウェアのバグに依存するものなのかの切り分けなんかも難しいですね。

まとめ

自動車の完全自動運転は技術的には、人間を超えるのはほぼ確定的です。

この数年、10数年で殆どの状況で人間よりも事故を起こさない技術が実現したとしても、とてつもなく眩しい状況、豪雪地帯での運転などの特殊な状況で一部でも人間が優れているところがあると普及というのは難しいのではと思います。

また、事故の責任を誰が取るかも難しいです。法律を整備することで、完全自動運転の車を一般公道を走れるようになったとしても、利用者に責任を負わせるものであれば、普及はかなり難しい気がします。

良いか悪いかは別として、自分で運転せずに事故を起こした場合、罪の意識は、殆ど無い可能性もあるので、自動車保険等がしっかりとしていればすんなりと受け入れられる可能性も無くはないですね。

そもそも完全自動運転の車が普及するということは、車の自己所有のメリットがさらに少なくなるので、自動車の自己所有はかなり少なくなり、完全自動運転のタクシーが大きく普及するような気もしますね。

マニュアル車が好きな私としては、完全自動運転の車によって、車を操作する喜びを知らない人たちが増えていき、車がただの移動手段となってしまうのは少し悲しいなとも思います。

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